9939万人−。警察庁が発表した今年の全国の主な神社・仏閣の三が日の初詣で客の数だ。3日間にこれだけの人が詣でる「国民行事」。しかし、正しい参拝方法を知っている人がどの程度いるのか。そもそも三が日でなければいけないのか? 地方や寺社によって、初詣での方法はいろいろあるようだ。(道丸摩耶)
◆戦後に増えた?
初詣での歴史は古い。しかし、日付が変わるとともに、こんなにも多くの人が寺社に足を運ぶようになったのは戦後とみられる。全国約8万の神社を包括する神社本庁(東京都渋谷区)によると、元日に日の出とともに起き、神と先祖に水を供える。よそ行きの服を着ておせちを食べ、近所にお年始参りをする前に氏神様を参る。その氏神様参りこそが「初詣で」の原点だ。
神社本庁の考え方では、初詣での行き先は、その地域の氏神様が基本。転勤中の人は、地元に帰るのがよい。ただ、心に残った神社があるならそこでもよいし、氏神様の後に気になる社に行ってもよい。その年のよい方向「恵方」にある寺社を参る「恵方参り」の風習が残っている地域も各地にある。
ちなみに、全国2位の人を集める成田山新勝寺(千葉県成田市)は神社でなく寺。日本では神社と寺の境目があいまいなため、初詣で先を神社にするか寺にするかは、それぞれで選んでよい。成田山では「お不動様を信仰している方なら宗派を超えてどなたでもいらしてください」と話す。
では、三が日に初詣でに行けない人はどうすればよいか。「初詣でというのは神様への新年のごあいさつですが、『この1年お願いします』という気持ちに気づいたときであればいつでもよい。例えば、喪中の人は忌が明けてから参拝にいらっしゃいます」(神社本庁)。全国4位の参拝者を集める稲荷(いなり)神社の総本宮、伏見稲荷大社(京都市)は「2月の初午が終わるまではとてもにぎわう」。一方の成田山は「お不動様の縁日である1月28日までにいらしていただければ」と話す。
◆参拝方法はそれぞれ
では、参拝方法をおさらいしてみる。服装を整え、気持ちを引き締めて境内に入り、手水(ちょうず)舎で手を清め、口をすすぐ。寺社によって手水舎の有無はあるが、ここまではほぼ同じだ。
神社での参拝方法は「二拝二拍手一拝」が基本。しかし、出雲大社(島根県出雲市)など拍手を4回する神社もある。とはいえ、込んでいる際に丁寧に参拝するのは難しいこともあり、敬う気持ちがあれば手順にそこまでこだわらなくてよい。
一方、寺院では手はたたかず、数珠を持っている人はそれを手に、持っていない人は手を合わせて拝むのが基本。頭を下げる回数は決まっていない。
ちなみに、神社への初詣でを避ける喪中の人も、寺への初詣ではよい。「亡くなった人は仏になる。お不動様は初七日の説法をする仏様でもあり、ぜひお参りしてください」(成田山)とのことだ。
=おわり
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■「人出予想」発表とりやめ
例年、警察庁は全国の主な神社・仏閣の初詣で(三が日)参拝者の人出予想と実際の人出を発表していた。しかし、「いずれも神社・仏閣など主催者が発表する数字」(同庁地域課)として、今回からは発表しないという。
ちなみに、平成21年の統計で最も多くの参拝者を集めたのは明治神宮(東京)で319万人。同神宮によると、30年連続で日本一だという。次いで成田山新勝寺298万人、川崎大師(神奈川)296万人、伏見稲荷大社277万人、鶴岡八幡宮(神奈川)251万人−の順だった。
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